正しい生理のポイント
- 生理周期………28~35日くらい
理想の生理周期は28日。ただし、一定の周期で生理が来ていれば、多少前後しても問題ありません。逆に28~35日でも、だんだん短くなるなど変化がある場合は要注意。
- 生理日数………3~7日
生理日数も、これまで5日だったのが7日も10日もだらだら続くようになったり、逆に2~3日で終わるようになった。などの変化があったら要注意。
- 経血量…………初日が少なく、2~3日目が多い
就寝中は、夜用ナプキン1枚で足りる
昼間は、多い日にロングタイプを使って2時間以上もつなら問題ありません。夜は、夜用ナプキンで一晩もれずに眠れるくらいなら心配ないでしょう。
また、経血量の多さと内膜の厚さには関連があるため、経血量が少なすぎるときは子宮内膜が薄く、着床しにくい傾向があります。
- 経血の色………普通の血液よりやや暗赤色
- 経血の状態……大きな塊や小さなつぶつぶがない
ねばりが少ない
- 生理痛…………ない
生理でわかる体質チェック
漢方は人それぞれの体質に合ったケアが大切だと考えます。
同じ不調でも、体質によって改善方法は異なりますので、自分の体質を知っておくことはとても大切です。
(体質は1つではなく、複数合わせ持っている場合も多いです。)
血の巡りが悪い瘀血タイプ
冷えやストレス、過労などで、全身の血の巡りが悪くなった状態が瘀血です。
頭痛や肩こり、シミ、そばかす、くすみ、舌や唇、爪が紫色っぽい等の症状も……
- 生理前後の様子…生理前になるとお腹がぽっこり出る。「生理がきそう」と思っても、なかなかこないことがある。
- 生理痛……………きつい。生理が始まると痛くなる。
- 生理の日数………長めでダラダラ続く。
- 生理周期…………不安定で遅れがち。
- 経血の色・量……くすんだ赤黒い色。レバー状の塊がある。 量は1日目が少ないことが多く、2~3日目から多くなる。
- 生理以外の特徴…肩こり・頭痛・関節痛・神経痛など、痛みがおこりやすい。シミ、そばかす、くすみ、青あざが出来やすい。子宮筋腫や子宮内膜症がある。
- 瘀血の原因………三大原因は「冷え」「ストレス」「過労」です。特に冷たいものの取りすぎは×。運動不足・長時間の座りっぱなし等も骨盤内の血液循環を悪くします。
気が滞っている気滞タイプ
ストレスや不規則な生活などで体内のエネルギーである「気」の巡りが滞った状態が気滞です。
気が滞ることでイライラやむくみなどにつながります。特に生理前の1週間に不調が集中する傾向が……
- 生理前後の様子……生理前にイライラ・くよくよ・落ち込みやすいなど精神不安定。体がむくむ。胸が張ったり、乳首が痛い。ニキビや肌荒れがおこる。
- 生理痛………………生理前にお腹が張って痛み、生理が始まると楽になる。
- 生理の日数…………一般的で4~5日。
- 生理周期……………早まったり遅れたり不安定。
- 経血の色・量………普通の赤色。量も普通で2~3日目に多くなる。
- 生理以外の特徴……ストレスに弱い。気分屋。お腹が張ったり、ガスが多い。便秘と下痢を繰り返す。
- 気滞の原因…………ストレス・不規則な生活。など
血が足りない血虚タイプ
全身に栄養やうるおいをもたらす「血」が不足した状態が血虚です。
だるさや疲れ、めまい、立ちくらみなどを感じやすい。血色が悪く、くすみ、肌や髪が乾燥気味になるなどの症状も……
- 生理前後の様子……生理の終わり頃からだるくなり、めまいや立ちくらみがある。集中力が低下し、物忘れが多くなる。
- 生理痛………………生理が終わる頃からだるくなり、めまいや立ちくらみがある。
- 生理の日数…………短めで3から4日
- 生理周期……………遅れがち。40日以上のこともしばしば。
- 経血の色・量………薄い赤色で水っぽくサラっとしている。量は少なめ(以前より少なくなっている)
- 生理以外の特徴……顔色が悪い。乾燥肌・敏感肌。髪の毛が抜ける。爪が薄くて折れやすい。眠りが浅い。流産しやすい。
- 血虚の原因…………不正出血。夜更かし。目の酷使(パソコンやスマホの長時間使用など)。長すぎる授乳期。流産。など
気が足りない気虚タイプ
体内のエネルギーである「気」が不足した状態が気虚です。
だるい、疲れやすいなどの症状がみられます。
- 生理前後の様子……生理前に足がむくんで靴がきつくなる。不正出血がある。生理中、疲れやすい・食欲がない・とにかく眠い・風邪をひきやすい・下痢をしやすい。
- 生理痛………………軽い(ただし瘀血をあわせ持つ人はきつい)
- 生理の日数…………一般的で4~5日
- 生理周期……………だんだんと生理が早まる(ただし血虚をあわせ持つ人は遅れる)
- 経血の色・量………薄い赤色で水っぽくサラっとしている。量は少ないか多いか両極端。
- 生理以外の特徴……疲れやすく病気がち。胃腸が弱く、胃下垂気味。下痢・軟便。太っている場合は下半身太り。舌が大きく歯形が残る。習慣性流産になりやすい。
- 気虚の原因…………過労。睡眠不足。朝食抜き。など
体が冷えている寒邪タイプ
体にとって悪影響を及ぼす『邪』の中の、冷えが入り込んだものを寒邪といいます。寒さに弱く、夏の冷房も苦手。冷えが痛みを招くことで、生理痛もきつくなります。
- 生理前後の様子……生理前にお腹のあたりが冷える。
- 生理痛………………かなりきつい。温めるとよくなる。
- 生理の日数…………長めで7日以上つづく。
- 生理周期……………やや遅れ気味。
- 経血の色・量………黒っぽい赤色。レバー状の塊が出る。1日目は少なく、2~3日目から急に多くなる。
- 生理以外の特徴……低体温。冬の寒さや冷房が苦手。膀胱炎になりやすい。寒いと眠れない。しもやけ・神経痛・関節痛になりやすい。
- 寒邪の原因…………寒さ。冷たい食べ物・飲み物。薄着(特に下半身)
余分な熱がたまっている熱邪タイプ
体にとって不要な熱がこもった状態が熱邪です。暑がりで顔が赤くなりやすく、ニキビや吹き出物が出やすいといった特徴も……
- 生理前後の様子……生理前に肌があれる。便秘になりやすい。食欲旺盛になる。
- 生理痛………………軽い。
- 生理の日数…………一般的で4~5日。
- 生理周期……………以前より早まることが多い。
- 経血の色・量………鮮やかな赤色。濃くて粘り気がある。生理がパッと始まって、パッと終わる。量は多め。
- 生理以外の特徴……大食い・早食い。赤面症、赤ら顔。太りやすい(がっちり体系が多い)。汗かき。体臭が気になる。興奮しやすい。冷たいものを欲しがる。
- 熱邪の原因…………香辛料・こってり料理・ピリ辛の刺激物・お酒のとりすぎ。